アイアンハート
1970年生まれ、牡、栗毛、向山勝きゅう舎。父・オーシヤチ、母・アキリユウ、母の父・カバーラツプ二世。15戦13勝、2着1回、4着1回(県競馬)。主な勝ちクラ…新潟グランプリ(1976年、77年)、三条記念(1976年)、東北招待競走(1976年、77年、東北サラブレッド大賞典の前身)。中央ではカブトヤマ記念(1974年)など4勝を挙げて1976年に当地へ転入。グランプリ連覇など、オープン競走で11連勝した70年代の最強馬。「今後絶対ないとは言い切れないが、ああいう名馬は出てこないような気がします」と担当厩務員の岩村勇作さん(当時・厩務員会会長)。とにかく利口な馬で、人と馬の間にも以心伝心が生じてくる馬だったらしい。主戦の津野総夫騎手は「2200mのレースで2コーナーを回って追い出しをかけたんだけど、全然手ごたえがなくなり、ズルズル後退。それでいて4コーナーを回っていい脚を使い、それで勝ったことがあります。あの馬は本当に強かったですね。私の場合はあの馬に競馬を教えてもらいました」と後に語っている。名伯楽・向山勝が手がけた渾身の1頭。アイアンハートを抜きにしては県競馬の歴史は語れない。